重ね煮料理とポタージュスープ
重ね煮は素材の特性を活かした陰陽調理で、素材本来の自然の旨味を引き出してくれる調理法です。
最近では離乳食のレッスンでご紹介することが多い重ね煮ですが、切って、重ねて、火にかけるだけの簡単なこの調理法は、
野菜の旨味も栄養も逃さず、おいしさをまるごとぎゅーっと味わえる我が家の定番調理法。
(作り置けば、おかずのもととしてアレンジできる)
いろんな素材を重ねて、無水または少しの水分で火にかけることでそれぞれの旨味がお出汁となり、
お鍋の中で調和しおいしく仕上がります。
(重ね煮やさいと、アレンジした大人の取り分けスープ)
離乳食では、旬の野菜を重ね煮して、野菜そのものの味をシンプルにおいしく食べる。離乳期はとにかく幅広い食材を!旬のいろんな食材を通して様々な風味に出会い、味覚の幅を広げてあげる為ですが、赤ちゃんのお世話だけでも大変な中、離乳食にさける時間だって限られています。
だからこそ、シンプルに、簡単に。赤ちゃんにもママ(パパ)にもやさしく。
たくさん作ってアレンジも保存もできるうえ、季節により、日により、入れる素材は変わるので飽きることなく楽しめる。
お鍋一つで作れるのも嬉しい。洗い物は少ないにこしたことないですものね。
我が家で定番の重ね煮を使ったシンプルなポタージュをご紹介。
このスープは味付けは塩だけですが、3歳と5歳の子どもたちも大好物で毎回3杯おかわりしてくれるのでたーっぷり作ります。
材料)
玉ねぎ
じゃがいも
メインとなる季節の野菜1種
(ズッキーニ、とうもろこし、人参、えんどう豆などなど、なんでも)
昆布だし
牛乳または豆乳
塩
エクストラバージンオリーブオイル
作り方)
1. 玉ねぎ、じゃがいものを皮をむき(新じゃがはそのまま)、そのまま適当な大きさに切る。季節の野菜(たとえばズッキーニ)を輪切りする。
2. 厚手の蓋がある鍋に、ズッキーニ、じゃがいも、たまねぎの順に重ね、軽く塩をふり(野菜の水分があがりやすいように呼び水として)、蓋をして弱火で蒸し煮する。
3. 野菜の甘い匂いがたち、おおかた火が入れば昆布出汁を注ぎ煮崩れるくらい火にかける。
4.オリーブオイル、塩を加え味がまとまったら火を止める。粗熱がとれたらブレンダーでピューレ状にする。
5.牛乳、または豆乳を加える。沸騰しない程度に混ぜながらゆっくりと温める。
6.器に盛り、好みでハーブや黒胡椒、オリーブオイルをトッピングする。
材料について)
(生産者さんの畑で新じゃがの収穫)
野菜は旬の無農薬や地元の鮮度の良いものを。
塩は、ミネラルを含む日本の海塩を使っています。
旨味や甘味もバランスよくあるので素材の味を引き立ててくれます。料理によって塩は使い分けます。
牛乳は木次乳業のノンホモのものが定番。
豆乳はふくれんの九州産大豆の無調整をよく使います。豆くさくなく料理やお菓子に使いやすい濃度です。
そのまま飲むなら真心豆腐の豆乳がおいしい!
昆布は天然の真昆布を使います。贅沢ですが少ない量でもしっかり旨味がでます。
それぞれの材料が良質であれば、たったこれだけのシンプルなスープが驚くほど美味しい。
こどもたちは凝った料理より、こういう素朴でシンプルなものが好きです。
コクが足りないときはバターやベーコンを足すと良いですよー。
野菜だし(くず野菜のスープストック)で作ると更にいろんな風味が楽しめ栄養もアップ!
野菜だしのおはなしは、また次回。